大井川を学ぼう<第1回 概要・蛇行・二軒小屋など>

■大井川の源流を学ぶ視察会
・日程:2016年9月28日~29日
・概要:島田駅を発着として、大井川のダム、地形等を見学しながら二軒小屋までの1泊2日バスツアー
・参加者:大井川の清流を守る研究協議会参加行政からの応募者14名+スタッフ4名
・講師:小澤節子先生(川根本町在住)
大井川の源流を学ぶ視察会に参加し、その内容をブログにしようとしたところ、書きたい内容が多すぎて、勉強不足も多々あるため、数回のブログに分けて大井川について書こうと思います。 第1回目は大井川の概要と変わった地形、二軒小屋についてです!
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今回は、大井川の緑色の部分を中心に行われました。主要ポイントを地図上に記し、★マークありはバスから降りて、★なしはバス内からのガイドです。

■大井川の概要
幹川流路距離:168km(全国16位)
流域面積:1280平方km(全国50位以下)
ダム数:14 (大井川本流には7)
堰堤数:19(大井川本流には3)
発電所数:15(大井川本流には10)
最初の一滴:間ノ岳(標高3189m)直下の三国沢

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大井川の上流部をカシミールで表示してみると、こんな感じです。椹島-赤石岳間は直線距離5.5kmで標高差2020mといったように非常に急峻な地形のところに大井川の源流部があります。

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こちらは畑薙第一ダムの手前から二軒小屋方面の風景CGです(前画像の扇形の範囲が見えています)
二軒小屋に続く26kmの東俣林道は、沼平のゲートから先は一般車両通行禁止のダート道。切り立った大井川沿いを進み随所に荒れていますので、二軒小屋まで2時間以上かかります。
現在は、通行許可を得るか、特殊東海フォレストのバス、自転車、徒歩のみが通行可能となっています。

大井川の源流を学ぶ視察会に参加し、その内容をブログにしようとしたところ、書きたい内容が多すぎるため、数回のブログに分けて書こうと思います。

■二軒小屋ロッジ
まずは、宿泊した二軒小屋ロッジについてお伝えします。
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ダート道を2時間以上も進んだ携帯電話も地上波も届かない超山奥にこんなステキなロッジが。

料理は井川地区などで採れたお野菜、近くで採れた鹿や川魚などを使ったフルコース料理。食前酒(ヤマブドウ酒)をいただいた後、


 
前菜三種(万願寺とうがらし、バナナピーマン、ズッキーニ)キノコのピザ、今まで食べたことがないフワフワサクサクの生地は非常においしかった
 
ヤマメの燻製。アタマも骨も全部いただけます鹿肉のシチュー、臭みもなく柔らかい
 
コンソメスープリゾット
デザートのシャーベット

この環境でこの料理はゼイタクですね。南アルプスからの下山時にちょっと奮発してみるのも良いでしょう!
今回のツアーでは、到着する頃から翌朝まで大雨のため、周辺散策が全くできず。また行ってこようと思います。

ここから大井川の特徴的な地形等について、お伝えします。
■扇状地
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☆100万年前ごろ
大きな扇状地で川もさまざまな場所から海に流れていたものと考えられています。牧之原台地や掛川市の小笠山が隆起して大井川の流れが変わったとの記録があるため、例えば上のように扇状地を想定してみました。
☆紀元後
8世紀頃には①現在の位置が本流、②焼津市内の栃山川が本流という説があります。
②は栃山川と大井川の間の大字が遠州に属していることが記されていたためですが、おそらく大雨のたびに氾濫を繰り返し、どこが本流なのか良く分からない状態だったのではないでしょうか。
焼津や藤枝には、西島、中島、祢宜島、青島、前島、高洲、大洲といった島や洲を含む大字があり、大井川が氾濫しても安定した土地に付けられたと思われます。
☆現在
島田、藤枝、焼津の一部が想定氾濫流域となっているが、治水事業により大井川の氾濫はほとんどなく、大井川用水、牧之原用水、大井川農業用水から、生活・工業・農業用水を供給しています。

■川の蛇行
鵜山の七曲り八木地区の嵌入蛇行

大井川の大きな特徴でもある、上のような川の蛇行はどのようにしてできたか。それは100万年前頃の伊豆半島がフィリピン海プレートに乗って衝突、南アルプスが隆起したことが原因だと思われます。水は標高が低い方向へ流れますが、地層に沿った方が流れやすい場合があり、その両者のせめぎ合いにより川の蛇行ができます。
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川の流れの気持ちになると、こんな感じでしょうか(笑)
大井川周辺は、上の絵のように北東から南西方向にかけて地層が伸びています。これと隆起した周辺の山が関係して川の流れが決まってきます。こういった蛇行は、紀伊半島の熊野川、四国の四万十川、房総半島の養老川などがありますが、これらは四万十帯と呼ばれる同じ地層区分に属していて、蛇行ができやすい環境なのかなと思いました。

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こちらは、鵜山の七曲りの一部。対岸まで500mはあろうかという川幅
こういった蛇行は地層を浸食し続け、数万、数十万年かけて、いつかは繋がって川の流れは直線的になり、蛇行していた部分は三日月湖として残ることになります。

■崩れる山
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赤崩:畑薙大吊橋の北東斜面に広がる大崩壊地です。山の隆起に耐えきれず地盤が崩落していくのですが、崩落が始まったのは2万年前とも言われます。赤い水が流れるということより赤崩という名がついています。
青薙山への登山道途中に赤崩を上から覗ける場所があるので、いつか行ってみよう。

■見かけた花たち
ゲンノショウコ(Geranium thunbergii)
フウロソウ科
日本分布:北海道、本州、四国、九州
世界分布:朝鮮、中国
植生:山野で普通に見られる
胃腸薬として有名
大井川ダム周辺で
 
カタバミ(Oxalis corniculata)
カタバミ科
日本全土、世界の広範囲に分布
植生:山野で普通に見られる
葉が睡眠運動をしていて折りたたむ
大井川ダム周辺で
 
フジアザミ(Cirsium purpuratum)
キク科
日本分布:富士山周辺の亜高山帯
日本固有種
植生:砂礫地、崩壊地周辺
5~10cmの花はアザミ類の中で最も大きい
東俣林道沿いで


■今後の予定
・大井川流域のダム、堰堤、発電所
・大井川流域の林業
・大井川の川越制度(島田市博物館と川越遺跡)
・環境問題
・大井川の最初の一滴を探す(北岳~間ノ岳~農鳥岳へ登山)
といった内容を考えています。二軒小屋からさらに奥へも行ってみたいところですね。ただこの先の道路は存在せず大井川東俣沿いの延々と続く沢登りは、かなり大変そうですが、いつか行けたらお伝えします。

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