梅雨の合間の晴れの日をずっと狙っていて、ちょうどこの日だ!という日を見つけて、行ってきました。
北岳は、静岡県の最北、間ノ岳の北にあり、日本で2番目に高い山(3193m)
キタダケソウをはじめとした北岳固有種、絶滅危惧種が多く、ライチョウも生息する大変貴重な山です。
6月22日、22時に川根本町を出発、23日1時30分:芦安温泉駐車場到着。3時間ほど車中仮眠
4時30分起床、準備を行い、5時15分発の広河原行きバスに乗ります。
1時間ほどバスに乗り、広河原インフォメーションセンターに到着。
ここで、準備運動をしたりして、6時50分出発。
荷物は以前作成したこちらのブログの内容+12本爪のアイゼンで臨みました。
http://muishizen2.seesaa.net/article/426961213.html
登山装備(テント泊縦走編)
行程はこちら。
当初は、大樺沢-八本場のコルのルートを行こうと思ったが、残雪が多いらしいため、
白根御池から肩の小屋へのルートに変更。
大樺沢のコースも多くの人が行っていたようなので、12本のアイゼンもあるし、
何とか行けただろうと思うが、こちらのルートの方が高山植物がたくさん見れたので、
まあ、今回はこちらで良かったでしょう。
いよいよ出発。天気は快晴。中央の山が北岳。
白根御池小屋までは、ツガ、シラビソなどの樹林帯。
足元に咲くクルマバソウやマイヅルソウを眺めながら進みます。
■クルマバソウ(アカネ科)
■マイヅルソウ(ユリ科)
■ゴゼンタチバナ(ミズキ科)
途中で出会った松本から来た花好きのおっちゃんと話をしながら歩いて、
広河原から3時間弱で白根御池小屋到着。
白根御池小屋の、モモのソフトクリームがとてもおいしー!
25分ほど休憩して、草すべりと呼ばれる急斜面へ進みます。ここからが本番。
急斜面上には、サンリンソウなどの花も咲いているので、眺めながらゆっくり登っていきます。
■サンリンソウ(キンポウゲ科)
■ショウジョウバカマ(ユリ科)
標高2400mくらいからダケカンバの樹林帯となり、もうすぐ森林限界かと思ったら...
ダケカンバに交じって、何とサクラが咲いていました。
これはタカネザクラといい、本州中部以北の標高2000m以上で咲くサクラで、南の個体ほど、
高山に咲くと言われています。結局、タカネザクラは森林限界直前の標高2750mくらいまで
見ることができました。
2700mのサクラはまだ蕾でしたので、おそらく日本で一番最後に開花するサクラではないでしょうか。
森林限界付近は、ダケカンバやハイマツくらいしか生えないと思っていたので、とてもビックリでした。
草すべり上部(標高2800m付近)
小太郎尾根分岐まで10分程度の看板があったのだが、雪渓が残っていて
登山道不明瞭のため、30分以上かかってしまった。
だいぶ遠回りをしたようだ。天気も怪しくなってきたが...
小太郎尾根分岐に到着。ここで少し休憩。
稜線上は良い天気♪
小太郎尾根分岐から仙丈ケ岳。
この周辺は、キバナシャクナゲ、ミヤマキンバイ、ハクサンイチゲなどのお花畑となっていて、
ここまで登ってきて良かったと思える瞬間ですね~
■キバナシャクナゲ(ツツジ科)
■ハクサンイチゲ(キンポウゲ科)
■オヤマノエンドウ(マメ科)
■ミヤマキンバイ(バラ科)
■タカネイワヤナギ(ヤナギ科)
■ウラシマツツジ(ツツジ科)
■コメバツガザクラ(ツツジ科)
小太郎尾根分岐から歩き出すと、北岳が見えてきました。
チョーいい感じ♪
出会った方から、この付近でライチョウの目撃情報をいただき、少し探してみるも見つからず。
広河原から7時間50分かけて、北岳肩の小屋へ到着。
今日は、ここでテントを張ります。適当にご飯を食べて、あとは爆睡。
朝4時過ぎ、外はメッチャいい感じ。
御来光を待つ人々
富士山が雲海のかなたに見えます
4時35分、御来光。
軽く朝ごはんを食べて、5時15分山頂に向けて出発。
太陽もだいぶ上がってきました。
45分ほどで山頂へ到着。
山頂からの360度の動画をどうぞ!
山頂を後にして、間ノ岳方面へキタダケソウを見に行きます。
20分ほど下っていくと、急斜面に咲いているキタダケソウを見つけました。
■キタダケソウ キンポウゲ科 絶滅危惧II類 (VU)
北岳の南斜面は石灰岩が露出している地帯であり、この石灰岩が北岳特有の花々を咲かせる要因です。
満開です。雪解けのタイミングによって、毎年咲く日が変わり、
昨年は雪が少なく、6月中旬には終わってしまったそうです。
こんな条件の良い日に登ることができて運が良かったですね。
さて、こちらの写真。キタダケソウと同じ場所に咲いていますが、
キタダケソウではありません。こちらは、ハクサンイチゲです。
パッと見ただけでは難しいですが、葉っぱや花びらの形状が違うので、区別することができます。
キタダケソウを堪能した後は、山頂でもう一度景色を楽しみ、
肩の小屋へ戻り、テントを撤収し下山です。
帰りに食べようと思っていたのが、こちら。
白根御池小屋の鶏モツ定食。甘辛濃厚のタレがご飯と合うね!
無事、下山し、帰りに立ち寄った「南アルプス芦安山岳館」
南アルプスの自然環境、歴史の展示や、ライチョウの写真展もやってました。
ビジターセンター好きにはたまらない内容でした。
今回は山頂とキタダケソウを見ることが目的でしたが、
北岳は他にも多くの高山植物(タカネマンテマ、タカネビランジはいつか見たいですね)を探したり、
ライチョウの雛を保護しているゲージ、間ノ岳~農鳥岳方面への縦走コース、
間ノ岳直下には、大井川の最初の1滴が流れる三国沢があったりなど、見どころが多くあるので、
また近いうちに行きたいと思います!
~~お知らせ~~
川根本町の地域おこし協力隊として、2017年6月末で1年になりましたが、
1年で終了になりました。7月からは川根本町の企業に就職しまして、
現在はフツーにサラリーマンをしています。
これまで行ってきた活動、ブログは、できる限り続けていこうと思っておりますので、
引き続きよろしくお願いいたします。
本ブログについては、今回含めあと3回で終了といたします。
次回:川根本町のランチ<その2>
最終回:川根本町地域おこし協力隊の活動まとめ
を予定しております。
※引っ越し後、しばらくインターネットが使えず、
ブログ更新、ご報告が遅くなりましたことをお詫びいたします。
↓↓↓このブログ良かった!と思いましたら、押してください!
この記事へのコメント